風景写生会2016・その2(八景島)

風景写生会の二日目は、横浜の海の公園で描くことにしました。

今回も新杉田駅からシーサイドラインに乗ります。
前日よりも車内は空いていて、僕は一番前の車両を選びました。

シーサイドラインは「ゆりかもめ」のように自動運転に任せられており、運転手や車掌はいません。

その分、窓が広く取られていて、前の展望をよく見ることができます。
大人になっても、やっぱり海を見るとわくわくしますね~。

前面の展望
前面の展望

海の公園南口駅で下車し、浜辺へと向かいます。

まだ海水浴には早い時期でしたが、多くの人が海沿いの道を歩いていました。

この日は土曜日だったため、特に人出が多かったようです。

海の公園の入り口
海の公園の入り口

このとき、すでに関東は梅雨入りしていたのですが、この日はそれを感じさせないほど綺麗に晴れ、強い日差しが照りつけていました。

浜辺では、ビーチバレーの大会が行われています。

ビーチバレーをする人たち
ビーチバレーをする人たち

僕は海岸沿いに八景島方面に歩きました。

良さそうな場所があれば描きたかったのですが、ここぞという場所はなかなか見つかりませんでした。

そのまま海岸沿いの道を歩いていると、八景島に到着しました。
大きな橋を渡って島の中に入ります。

八景島は島全体が遊園地になっていますが、島自体は横浜市が管理する公園なので、入園料は必要ありません。

アトラクションに乗るときに料金を払うシステムになっています。

園内にはメリーゴーラウンドやバイキング船など、さまざまなアトラクションが置かれていました。

その中でも特に目立つのがブルーフォール

椅子に座ったまま、107メートルの高さから垂直落下します。
高所恐怖症の僕にとっては、絶対無理!

ブルーフォール
ブルーフォール

そうそう、僕は絵を描きに来たのでした。
遊びに来たわけじゃありません。

園内には多くのアジサイが植えられ、ちょうど見頃を迎えていました。

行った当日は、島全体でアジサイ祭りが行われていたようです。
多くの人がカメラを持ち、アジサイを写真に収めていました。

その辺りをうろうろしていると、ちょうど木陰になっている、海とアジサイが同時に見られる場所を見つけました。

僕はスケッチする場所をここに決め、イーゼルを立てて描き始めました。
時刻は午前11時頃です。

描いた場所
描いた場所

この近辺に咲いていたのはガクアジサイといって、中心部に細かい花、その周囲に大きな装飾花がある種類のアジサイです。

ガクアジサイ
ガクアジサイ

アジサイの向こう側には、弓の形をした海の公園の砂浜が見えます。
海ではウィンドサーフィン用のヨットが、風を受けて浮かんでいました。

描いていると、一眼レフを持ったおじいさんが話しかけてきました。

「ちょっと、お兄さん(僕のこと)の写真を撮ってもいい?」
「いいですよ!」
「ありがとう。アジサイだけじゃ、写真として面白くないからさ。人物も入れないとね」

彼は僕の写真を撮り、カメラの画面で見せてくれました。

「ずいぶん立派な絵を描いているんだね」と言われて、僕は嬉しくなりました。

僕の近くの木陰では、いつの間にか4人の老人が集まり、ビニールシートを広げ、お昼を食べ始めました。

僕も昼食をとることにします。

昼食後は眠くなったので、ビニールシートを広げて昼寝をしました。
30分ほど寝るとすっきりしました。

休憩後にまた描き進めます。

途中経過
途中経過

僕が描いていた場所の近くには船着き場があり、ときどき遊覧船が着岸し、ぞろぞろと観光客たちが乗り降りしていました。

遊覧船
遊覧船

スケッチは、夕方5時頃に終わりました。
無事に完成できてよかったです。

完成した作品
完成した作品

最後にアジサイの写真を撮って、シーサイドラインで帰りました。

白いアジサイの花
白いアジサイの花
こっちは赤紫色
こっちは赤紫色

Kesiuke

風景写生会2016・その1(野島公園)

セツでは、毎年6月の中旬に一週間ほど風景写生会が開かれます。
(去年の記事はこちらです)

この期間は校舎を飛び出し、外に出て絵を描くというもので、後日アトリエで描いた絵の合評会が行われます。

一応、先生からお勧めの場所を指定されますが、別に描くのはどこでも構いません。

今回、お勧めの場所として指定されたのは、横浜の金沢漁港野島公園、そして海の公園です。

生徒の中では、千葉の大原漁港に行こうと考えている人もいました。

ここは長沢節先生が特に好んだ場所で、よく絵を描いていたと聞きます。
先生が自転車に乗っているときに転倒し、亡くなったのもこの場所です。

ですが、僕は横浜に住んでいて、そこまで行く気が起きませんでした。
おとなしく、横浜近辺で描くことにします。

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風景写生会の一日目は、金沢漁港で描くことにしました。

今回、学校が漁港側に対して特別に許可を取っていましたが、普段は一般人が立ち入り禁止の場所です。

そのため、こういう機会でないとなかなか描けません。

新杉田駅からシーサイドラインに乗ります。
この電車に乗ったのは、小学生の遠足以来でしょうか。

昔よりも、ずいぶん駅が綺麗になりましたね~。

下のキャラクターは、シーサイドラインのマスコットで、「キラキラ☆シーたん」というそうです。

キラキラ☆シーたん
キラキラ☆シーたん

野島公園駅で降り、漁港へと向かいます。
駅から漁港までの道に沿って、タチアオイの花が綺麗に咲いていました。

野島公園駅
野島公園駅
タチアオイの花
タチアオイの花

午前9時半頃に金沢漁港に着きました。
思っていたよりも小さな港です。

金沢漁港
金沢漁港

そこでは数名の早起きのセツの生徒たちが、すでに描き始めていました。

しかし、僕の感想は「なんかいまいち…」でした。
なぜなら、ごちゃごちゃとした人工物ばかりだからです。

しばらくうろうろしましたが、ここぞという場所が決められません。
結局、ここで描くのをあきらめ、近くの野島公園に向かいました。

野島公園は「野島」という島にある公園です。

海抜57メートルの野島山を中心に、展望台、バーベキュー場、キャンプ場、野球場などの施設があります。

また、2009年には伊藤博文の別邸が創建時の姿に復元されました。

伊藤博文の別邸
伊藤博文の別邸

別邸の裏手にある入り口の木の門をくぐると、奥にはボタン園がありました。

ボタンはこれからなのか、もう終わっているのかわかりませんが、花は咲いていませんでした。

木の門
木の門

ここは自然が多く、別邸の木の門と茅葺き屋根がいい感じです。
僕はここで描くことにして、イーゼルを立ててスケッチ用具を広げました。

時刻は午前11時頃です。

描いた場所
描いた場所

いつものように、点描でちまちまと描いていきます。
海のそばなので、ときどき潮の香りが漂ってきました。

海を挟んだ向こう側には、八景島があります。
浜辺では潮干狩りをしている人たちがいました。

八景島と潮干狩りをする人たち
八景島と潮干狩りをする人たち

描き始めたときは日陰でしたが、描いているうちに日向になってしまいました。
そして、ものすごく暑い!

途中経過
途中経過

セツの生徒が途中で一人来ましたが、ここはあまり人気がないのか、それ以外には生徒を見かけませんでした。

途中で別邸の中を覗いてみました。
建物自体は割と普通の日本家屋でしたが、とても落ち着ける場所でした。

別邸の中から
別邸の中から

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そんなことをしながら描き進め、ボタン園が閉園するぎりぎりの、午後4時半頃に完成しました。

木のうっそうとした感じが出せたかな、と思います。

完成したスケッチ
完成したスケッチ

最後に、またシーサイドラインで帰りました~。

Keisuke

江ノ島でスケッチしてきました(その2)

蒸し暑い!
クーラーがないので、部屋が蒸し風呂状態です。

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さて、6月上旬のことになりますが、江ノ島に行って再度スケッチしてきました。

前回(そのときの記事はこちら)と同様に、大船駅から湘南モノレールで向かいます。

モノレール江ノ島駅
モノレール江ノ島駅

途中で江ノ電の線路を横切りました。

江ノ電・江ノ島駅の雀
江ノ電・江ノ島駅の雀

橋を渡って江ノ島へ向かいます。

江ノ島の入り口
江ノ島の入り口

今回は展望台の方面ではなく、島の東側に向かいました。

ここにはヨットハーバーがあり、数多くのヨットやクルーザーが置かれています。

ヨットハーバー
ヨットハーバー

さらに歩くと、島の最東端にある大きな白い灯台に着きました。

周囲には釣りをしている人たちがいます。

白い灯台
白い灯台

当初はここで描こうと思っていたのですが、なんだかいまいち…と感じてしまったので、別の場所を探すことにしました。

堤防の上を歩き、大きなテトラポットの横を通って島の南側に向かいます。

当日は天気が良く、上半身裸になってベンチに横になり、日光浴をしている人もいました。

堤防の終点からは、海岸の近くまで降りていくことができます。
そこは岩場になっており、ここでも多くの釣り人たちがいました。

岩場と釣り人たち
岩場と釣り人たち

この場所なら、スケッチするのに良さそうです。
僕は波しぶきがかからない場所にイーゼルを立て、描くことにしました。

時刻は午前10時半頃です。

波を描くのは難しかったのですが、適当にこんな感じかな、と思いながら描きました。

岩にはフジツボがびっしりと貼り付いていました。
点描でごつごつとした岩肌を表現してみます。

せっかくなので、釣り人たちも一緒に描くことにしました。
釣り人はあまり動かないので描きやすいです(笑)

12時頃に休憩のため一旦席を外し、近くの公園で昼食をとりました。

公園の猫
公園の猫

湘南の海岸付近では、外で食べているとよく鳶が襲ってきます。

そのため、頭上が開けていない場所で食べるなど、周囲に気をつけないといけません。

(一度、外で食べているときに、おにぎりを持って行かれたことがあるのです)

途中で寄り道をしながら、約一時間後に戻りました。

ちょっと時間を掛けすぎたな…と思って、スケッチしていた場所まで戻ると、ずいぶんと周りの印象が違っていることに気付きました。

かなり潮が満ちていて、この場所も危ないかもしれません。

午後になって風が強くなり、波も高くなってきました。

途中経過
途中経過
潮が満ちてきた
潮が満ちてきた

時間が経つと、さらに潮が満ちて徐々に足下がぬれてきました。

やばい!総員待避~!

僕は慌てて荷物を片付け、20メートルほど後ろに下がったところで、続きを描くことにしました。

でも、ここもいずれ危なくなるかもしれません。

僕は、近くの釣り人のおじさんに聞いてみました。

「潮はここまで満ちてきますかねぇ」
「ええ、そうだと思いますよ」

うーん、やっぱりそうか…。

僕は仕方なく防波堤の内側に移動しました。
ここからは全く海が見えないため、残りは記憶と想像で描くことにします。

ときどき、砂混じりの強い風が吹いてきました。

途中で海岸の様子を見に行くと、今まで描いていたところは一面海になっていました。

海になっていた
海になっていた

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午後4時頃に、スケッチは完成しました。

これでいいのだろうか…という思いはありましたが、それなりの作品にはなったかと。

完成したスケッチ
完成したスケッチ

まあ、スケッチ用具が飛ばされたり、紙が破れないでよかったと思うことにします。

その後に、ヨットハーバーに寄って帰りました。
とても夕日が綺麗でした~。

金曜ロードショーのような夕日(古っ!)
金曜ロードショーのような夕日(古っ!)

Keisuke