茨城の鹿嶋に行ってきました(2016GW・その3)

三日目は、千葉の香取市に向かいました。

父親の車に乗り、初日と同じ潮来のスーパーの駐車場で降りました。

北利根川に架かる潮来大橋を越えると、千葉県の香取市に入ります。

祖父が亡くなったとき、この近くの斎場で葬儀が行われ、夜に家族でこの橋から花火を見たことがありました。

潮来大橋
潮来大橋

当日は晴れていましたが、風の強い日でした。

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さて、僕は佐原の「十二橋」を描こうと予定を立てていました。

佐原には、手こぎの舟で小さな十二個の橋をくぐる、「加藤洲十二橋めぐり」と呼ばれる観光スポットがあるのです。

以前に、一度だけ両親と一緒に乗ったことがありました。

橋には「思案橋」「黄門橋」など、それぞれ名前が付けられています。
独特の風情があり、ぜひ絵を描いてみたいと思ったのです。

ただ、詳しい場所は事前に調べてもよくわからなかったので、とりあえず案内板が出ている方に向かいました。

この辺りの利根川流域は、水田の多い農村地帯です。

植えられているのは早稲(わせ)と呼ばれる、田植えと収穫の時期が早い品種です。

僕の地元の横浜では、五月の中旬から下旬にかけて田植えをするのが一般的ですが、こちらでは既にゴールデンウィークまでに田植えが終わっていました。

水田とハルジオン
水田とハルジオン
水道
水道
まっすぐな道
まっすぐな道

僕はそんな田園地帯を歩きました。
しかし、案内板の方に行っても、十二橋の場所がわかりません。

小さな川の近くで、現地のおじさんが田んぼの様子を眺めていたので、聞いてみることにします。

「すみません、十二橋に行きたいんですけど…」

「十二橋?それなら、舟で行かないと見られないよ。
 一応、この川沿いにずっと行けば、橋の近くまでは出られるけど」

う~ん、なんということでしょう。
仕方なく、十二橋をあきらめて別の場所を探すことにします。

しかし、さんざん歩き回っても、「これは!」という場所は見つかりませんでした。

今日は風が強いため、風よけになるような場所で描きたかったのです。

いつの間にか、元の潮来大橋の近くに戻ってしまいました。

しかし、ここで何気なく橋の下に行ってみると、意外と良い場所でした。
ここなら川の堤防がちょうどいい風よけになり、橋桁が強い日差しも遮ってくれます。

なおかつ、近くにコンビニもあって言うことなしです。
橋の上を通る車の音が少しうるさかったですが、気になるほどではありません。

気になったのは、堤防の平らな箇所(小段というそうです)と、橋桁との間隔が狭かったことです。

僕がそこに立つと、ぎりぎり頭が着くか着かないかというほどでした。

立って移動することはできましたが、橋桁には出っ張っている部分があり、一度、そこで頭を強く打ってしまいました…。

こんな場所です
こんな場所です

それでも、僕は小段にイーゼルを立て、午前10時頃にスケッチを始めました。

描いた場所
描いた場所
狭いところにイーゼルを立てる
狭いところにイーゼルを立てる

ここは観光地ではなく、周りには人がほとんどいないため、一人で黙々と描きました。

今日も昨日と同じように、少し強めの色を乗せていきます。
できるだけ自由に、筆の赴くままに描くことを意識しました。

川の岸辺は草地になっており、アシ(ヨシ)などの背の高い植物が生えています。
そこで釣りをする人も見かけました。

また、ときどき川を小型の舟が通っていきました。

川の向こう岸にはホテルや住宅が立ち並び、その奥の海側は工場地帯で、鉄塔や煙突が並んでいます。

遠くには川に架かる鹿島線の鉄橋が見えました。
たまに四両の電車がその上を走っていきます。

途中経過
途中経過

僕はそんな場面を描いていたのですが、コンビニで買った昼ご飯を食べたあとは、猛烈に眠くなってしまいました。

三日連続で描いていたので、やっぱり疲れていたのかもしれません。

僕はビニールシートの上に寝転び、昼寝をすることにしました。
30分くらい寝ると、少し頭がすっきりしました。

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スケッチを再開し、午後4時前に完成しました。

完成したスケッチ
完成したスケッチ
スケッチと風景
スケッチと風景

川の水面が良く描けたような気がします。
のどかで広々とした感じが出せたのではないでしょうか。

空や雲は風の流れを表現したかったけれど…どうでしょう。
少し説明的になってしまったかも。

絵の右側の斜めになっている堤防は、迷いながら描いたため、いまいちな出来でした。

4時半頃に、父親が近くのスーパーまで車で迎えに来てくれたので、それに乗って鹿島の家に戻りました。

ちなみに、今日も夕食を父親が作ってくれました。
メニューはあじフライです。

三日間、本当にありがとう!

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次の日に、高速バスとJRで自宅に帰りました。
鹿島の旅行のレポートは以上です~。

Keisuke

茨城の鹿嶋に行ってきました(2016GW・その2)

二日目は、鹿島神宮に行きました。

ここには去年の夏にも行きましたが(そのときの記事はこちら)、いろいろ描きたい場所がまだ残っていたため、もう一度行くことにしたのです。

天気予報では、午前中は晴れるものの、午後から曇りで夕方から小雨が降るとのこと。

なるべく早く描き始めて、早めに終わろうと思いました。

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鹿島臨海鉄道を利用して、鹿島神宮駅へと向かいます。

学生たちがたくさん乗り込む中(この日は平日でした)、僕も一緒に乗り込みました。

駅からレンガ造りの坂を上って、鹿島神宮へと向かいます。
その途中には、鹿島が出身地である塚原卜伝の銅像がありました。

しばらく歩くと、鹿島神宮の大鳥居が見えてきました。
(神宮の説明は、前回書いたのでパスします)

鹿島神宮の大鳥居
鹿島神宮の大鳥居
楼門
楼門

拝殿に「今日、いい絵が描けますように」とお参りをします。

拝殿
拝殿

一通り境内をぐるりと回ってから、また元の場所に戻ってきました。

境内で飼われている鹿
境内で飼われている鹿
御手洗池(みたらしのいけ)
御手洗池(みたらしのいけ)

今回描こうと思ったのは、境内の参道です。

ここには、樹齢何百年という巨大な杉の木が並んでいます。
およそ一週間前には、ここを使って流鏑馬が行われたのだとか。

参道は丁寧に職員によって掃除され、あまり落ち葉がありません。

僕は通行人の邪魔にならないように、参道の端に座りました。
ここからだと、赤い楼門が少しだけ見えます。

そこにスケッチ用具を広げ、朝の9時頃から描き始めました。

描いた場所
描いた場所

昨日描いたスケッチの色が弱かったため、今日は水彩の透明感を生かすのではなく、白い絵の具を混ぜて強い色をガンガン上から乗せてみました。

普段使わないような、黒に近い「セピア」という色も使っています。

明度差を作るため、あえて何も描かない余白の部分も残しました。

途中経過
途中経過

でも、実際に描いてみると難しかったです。

「下手をすると、作品が完成ではなくまだ途中に見えてしまうかも…」と思って、なかなか大胆に余白を残すことができません。

(セツでは、余白の残し方が本当に上手な生徒がいるのですよ…)

鹿島神宮は昨日以上に観光客が多かったため、必然的に僕の描いているところを見られてしまいます。

彼らは僕の絵を見て、「綺麗な色だね!」とか「下描きはしないんですか?」とか、口々に感想を言ってくれました。

僕は気恥ずかしかったのですが、別にそれほど気になりません。

ただ、絵だけじろじろ見て、無言で立ち去られるのにはどうにも慣れません。
僕はなるべく描くことに集中しようと思いました。

描き始めた頃は晴れていましたが、天気予報通り、午後から曇って薄暗くなってきました。

さらに気温も下がり、じっとしていると寒いほどです。
僕はリュックから上着を取り出して羽織りました。

雨が降るといけないので、なるべく早く描き終えようとします。
決して、焦ってはいけませんが。

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午後2時半頃に、一通り画面全体を塗ることができました。

まだ粗い部分はありますが、とりあえずこれで完成ということにしておきます。

完成したスケッチ
完成したスケッチ

鹿島神宮駅まで歩き、午後3時20分発の電車に乗ります。

鹿島神宮駅
鹿島神宮駅

最寄り駅から鹿島の家までの帰り道に小雨が降ったので、折りたたみ傘を広げて歩きました。

夕食は、昨日に引き続き父親が作ってくれました。

豚のしゃぶしゃぶとサヤエンドウの卵とじ。
おいしかったです。

三日目に続く!

Keisuke

茨城の鹿嶋に行ってきました(2016GW・その1)

少し前になりますが、ゴールデンウィーク中に茨城の鹿嶋に行ってきました。

ここには父親が住んでおり、その近辺でスケッチができないかと考えていたのです。

鹿嶋でスケッチするのは、去年の夏に引き続き、これが二回目です。
(前回の記事はこちらです)

今回は、まだ訪れたことのない場所に行ってみようと思いました。

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当日は朝早くに父親の車で出発し、朝9時頃に潮来(いたこ)市に着きました。

今日はこの辺りで描こうと思っていたのです。

スーパーの駐車場で降り、潮来駅の方へと向かいます。
常陸利根川には屋形船がつながれていました。

屋形船
屋形船

潮来は四方を水に囲まれた水郷地帯で、昔から水運が発達していました。

サッパ舟と呼ばれる手こぎ舟を、交通の足として使っていたという歴史があります。

現在でも観光の一つとして、舟めぐりの文化が残されています。

「ちょっと君、舟に乗らない?普段なら5千円のところ、3千円でいいからさ」

客引きのおじさんはそう言っていましたが、僕には絵を描くという目的があるため、乗っている時間はありません(高いしね…)。

駅の近くまで来ると、そこには「水郷潮来あやめ園」がありました。

ここは5月下旬から6月にかけて行われる、「水郷潮来あやめまつり」の会場になっています。

水郷潮来あやめ園
水郷潮来あやめ園

ここには舟着き場があり、伝統的な服を着た船頭さんが待機していました。

舟着き場は、昔ながらの瓦屋根の木の建物でした。

舟着き場
舟着き場
建物の中
建物の中

軒下に吊された風鈴の音がとても涼やかです。

風鈴
風鈴

その近くは、笠をかぶった股旅姿の橋幸夫の銅像が置かれ、スイッチを押すと「潮来笠」などの曲が流れるようになっていました。

橋幸夫の銅像
橋幸夫の銅像

舟着き場の手前は広いあやめ園になっていますが、今は緑の草が一面に生えているだけで、まだ花は咲いていません。

その上にはあやめ園をまたぐように、大きなアーチの橋が架かっています。

この橋の上からは、あやめ園を一望することができます。

橋の上からの眺め

船着き場の奥は、藤棚になっています。
ちょうど綺麗な紫色の花が咲いていました。

藤棚
藤棚

僕は舟着き場とアーチの橋、アヤメが見える場所で描こうと決めて、折りたたみ椅子に腰を下ろしスケッチ用具を広げました。

その場所は木陰になっていましたが、当日は日差しが強かったため、つばの広い帽子と日焼け止めが役立ちました。

しかし、実際に描き始めると、思ったよりも難航してしまいました。

舟着き場の瓦屋根やアーチの橋は、描くのがとても難しかったからです。

どうにか一枚の絵として破綻しないように…と思いながら、少し慎重になって描いていました。

途中経過
途中経過

周囲は、日本人・外国人を問わず、観光客が多かったです。

いつの間にか、僕の周りには中国人観光客が集まり何か話していましたが、僕には全く理解できませんでした。

お昼過ぎに、小さな女の子が寄ってきました。

「うまいねー!めっちゃ色が綺麗じゃん!」とのこと。
ありがとー。

描いていると、ゆっくりとした足取りで、巨大なタニシを入れたバケツを持ったおばあさんが、こちらに向かって歩いてきました。

(今思うと、どうしてそんなものを持っていたんだろう?)

おばあさんは僕の荷物を気にせずに進み、あやうく僕の絵の具を踏みそうになったので、慌てて足をつかんで制止します。

危ない危ない…でも、そんなことをしてごめんなさい。

おばあさんはベンチに座って一休みすると、またどこかに行ってしまいました。

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午後4時半前に、スケッチは完成しました。

完成したスケッチ
完成したスケッチ

一応、それなりに破綻のない絵になってよかったです。

ただし離れて見ると、ちょっと色が薄かったかもしれません。
もう少し濃い色を乗せて、インパクトのある絵にしたほうがよかったかも…。

帰り支度をしていると、ボランティアの老人の男性が話しかけてくれました。

「あやめ園に植えられているのは、実はほとんどアヤメではなく、カキツバタなんですよ」

ううむ、そうだったのか…。
てっきり、僕はこれが全てアヤメだと思っていました。

でも、後でネットで調べてみると、これはカキツバタではなく、ハナショウブなのだとか。

アヤメ?カキツバタ?ハナショウブ?う~ん、ややこしい。

でも、ハナショウブのことをアヤメともいうそうなので、厳密には間違いではないとのこと。

(一応、 こちらが花の見分け方です)

あやめ園の一角には、ぽつぽつとアヤメ(こちらは本物)の花も咲いていました。

黄色い花と紫色の花の二種類がありました。
どうせなら、こちらも大々的に植えてアピールすればいいのにな~。

アヤメの花
アヤメの花

帰りは近くのスーパーの駐車場まで、父親が車で迎えに来てくれました。

さらに、父親は夕食も作ってくれました。

いつの間にか、とても料理が上達していてびっくりです。
メニューは豆乳カレーとアボカドのサラダでした。

というわけで、二日目に続きます~。

Keisuke

茨城の鹿嶋に行ってきました(六日目・潮来の祭り~七日目)

六日目は、鹿嶋にある家の近所のHさんの庭で描きました。

ここの庭はとても広く、かつ手入れがされているので、とても素敵な場所になっています。

庭というよりも、ちょっとした森になっていると言ったほうがいいかもしれません。

Hさんは旦那さんと奥さんの二人暮らしで、よく庭の手入れをしている姿を目にします。

以前に庭の前を通りかかったときに、「いい場所だなぁ」と思いました。

そのため、一昨日に挨拶や交渉をして奥さんに了解を頂き、ここでスケッチさせてもらうことにしました。

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「当日は、庭に入って勝手に始めていいわよ」

奥さんはそう言っていたので、朝八時ごろからスケッチを開始しました。

描いた場所
描いた場所

庭の中央には白い椅子とテーブルがあったので、それを中心に描こうと思いました。

この絵が完成して展示されたときに、絵を見た人が「こんなところでお茶を飲みたい」と思ってくれたらいいな…。

そんなことを期待しながら描いていたのですが、なかなか難しかったです。

机と椅子のどちらも色が白かったので、背景に埋もれてしまって、なかなか目立たせることが出来ませんでした。

途中経過
途中経過

準備している途中に、三ヶ所も蚊に刺されてしまいました。

「ここって蚊がたくさんいるんじゃ…」と心配になりましたが、その後はなぜかほとんど刺されることはありませんでした。

ただ、ときどき蜂が寄ってきたので怖かったです。

「私はあなたの敵じゃないわ!」と、ナウシカの心境になって描いていました(笑)

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途中で休憩したり、昼食をとるためいったん家に戻ったりしながら、午後二時過ぎまで描いていました。

しかし、完成したスケッチはごちゃごちゃして、期待していたものとは少し違う仕上がりになってしまいました。

もう少し、「木漏れ日の中の庭」という感じを出したかったのですが…。

完成した絵
完成した絵
絵と庭
絵と庭

このスケッチでは、画面全体を塗ってしまっているのですが、あえて塗らない部分を残してもいいのかもしれない、と思いました。

もう少し、画面を整理したほうがよかったのかもしれません。

終わった後でHさんに挨拶をしたかったのですが、彼らは車で出かけてしまっていて、インターホンを押しても返事がありませんでした。

(後日、手紙を送りました)

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しばらく家に戻って休憩したあと、夕方から潮来(いたこ)で行われるお祭りを見に行くことにしました。

この祭りは「潮来祇園祭礼(HPはこちら)」と呼ばれており、八百年以上の長い歴史を持っているそうです。

(でも、ウィキペディアでは江戸時代に始まったと書かれていますが…)

ネットで事前に調べたところによると、見所は何といっても山車(だし)です。

この山車は全部で14台あり、それぞれ町内会によって異なっているそうです。

山車の上には日本神話に登場する人物や、歴史上の人物が巨大な人形になって鎮座しているのだとか。

父親も見てみたいと言っていたので、車に乗せてもらって二人で見に行きました。

祭りは毎年八月上旬に三日間行われていて、その初日です。

お盆も近づいていたため、まずはお墓にお参りをした後に、潮来駅周辺に向かいました。

近くの駐車場で車を止め、駅の方向へと歩きます。
道には提灯の飾り付けが至るところにあり、すっかりお祭りムード一色です。

その途中で、さっそく法被(はっぴ)を着た人たちに引かれている一台の山車に出会いました。

近くに現地のおじさんがいたので、「この祭を見るのは初めてなんですけれど…」と話を聞きました。

おじさんによると、本格的に祭りが盛り上がるのは、日が落ちてからだそうです。

それまでは山車は市内をぐるぐると引き回され、夕方になると駅前に集まってくるのだとか。

その人にお礼を言ってから、しばらく僕たちはその山車の後にくっついて歩きました。

しかし、どんどん駅から離れていってしまうため、山車と別れて駅の方角に向かうことにしました。

道の途中に置かれていた山車
道の途中に置かれていた山車
格納庫
格納庫

駅の方角に向かうと、少し先に駅の方向に向かっている別の山車が現れました。
それに付いていくと、自然と駅前に到着しました。

駅前は幅の広い車道でしたが、この日は通行規制が行われ、歩行者天国になっていました。

山車は駅前で止まったので、僕たちも駅前で待機。

山車には十数名の人が乗り込み、笛や太鼓などで演奏しています。

僕はその様子をスケッチしました。
(チラシの裏で申し訳ありませんが…)

太鼓を叩く人
太鼓を叩く人
笛を吹く人
笛を吹く人

山車を引いているのは若い人が中心で、茶髪のヤンキーっぽい人も多いです。

しかし、彼らはこの祭りが自分の見せ場であることを心得ているらしく、一段と気合を入れて山車を引いていました。

二台の山車が駅前で止まると、しばらくしてから踊りが始まりました。

この踊りは、それぞれの町内会で微妙にメロディーや歌詞・振り付けなどが異なるようです。

一部の地域では、和傘や花笠を持って踊っていました。

それから、若い人たちは山車を一ヶ所でぐるぐると回し始めました。

これはのの字廻しと呼ばれている曲引き(パフォーマンス的な引き方)の方法です。

山車に向かって左前の車輪を軸にして、筆で「の」の字を書くように後輪を担ぎ上げ、数回転させるものです。

多分、このサイトがわかりやすいと思います。

山車の車輪と直角方向に回転させるため、車輪が磨り減ってしまわないかと少し心配になりました。

その周りで女性たちが「わっしょい、わっしょい」と掛け声をかけて応援します。

それが終わると、山車はまたどこかに引っ張られていきました。

道路には今引き回した山車の車輪の跡が、ミステリーサークルのようにくっきりと残されていました。

車輪の跡
車輪の跡

しばらくすると代わりに別の山車が現れ、また同じことを繰り返していました。

山車の上部の人形は可動式になっています。

電線が横切っているような危険なところでは、人形がボタン一つで(なのかどうかは知りませんが)出たり引っ込んだりするようです。

この人形を作るだけでも結構大変な気がします。

山車の人形のスケッチ
山車の人形のスケッチ

いつの間にか日が暮れて、周囲が暗くなっていました。

山車にも明かりがともり、一層祭りが盛り上がります。
ギャラリーの数も増えてきました。

(僕はそこで写真をたくさん撮りましたが、人物が写っているものは投稿してもいいものなのか…う~ん、どうなんだろう)

僕はしばらく父親と別行動を取って、山車の周りをうろうろしていました。

道路の反対側に渡ると、そこには数件の屋台が出ていました。

リンゴ飴
リンゴ飴

夜の七時半ごろになるとお腹が空いてきたので、駅周辺から離れて夕食をとることにしました。

しかし、最初に訪れたイタリア料理店は閉まっていて、次に訪れたお寿司屋も今日は営業していませんでした。

お寿司屋の従業員の人によると、今日は祭りのため、ほとんどの店は営業していないそうです。

しかし、一件の居酒屋はたまたま営業をしていたため、そこにに立ち寄ることにしました。

と言っても、車で来ていたのでお酒を飲めませんでしたが…。

ここでは一品料理のほかに、ちゃんとしたごはん系の料理も出してくれるため、父親は天ぷらそばを、僕は石焼ビビンバを頼みました。

美味しかったです。

石焼ビビンバ
石焼ビビンバ

父親は、この祭りがたいそう気に入ったようで、「来てよかった」と言っていました。

それから、車で鹿嶋の家に帰りました。

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次の日は、朝早くにバスと電車で横浜に帰りました。

鹿嶋の旅行はこれで終了です。
四枚の絵を描くことができたし、父親とこんなに話をするのも久しぶりでした。

一応、目標は達成できたかなと思います。

Keisuke

茨城の鹿嶋に行ってきました(四日目~五日目・香取神宮)

四日目は、疲れていたのでひたすら家でだらだらと過ごしていました。
この日は12時間くらい寝ていました(笑)

五日目は、千葉の香取神宮に行ってきました。

この神社は、鹿島神宮に負けないほどの歴史と規模があります。
二つの神社は利根川を挟んで距離が近いため、ワンセットで語られることも多いです。

香取神宮のホームページ

香取神宮の場所
香取神宮の場所

この神社では、フツヌシと呼ばれる神様が祭られています。

僕は昔に古事記をわかりやすく解説した本を読んでいたことがあるのですが、その時にはこの神様が出てきませんでした。

「あれ?」と思っていたら、日本書紀にだけ登場する神様ようです。

こちらも鹿島神宮のタケミカヅチと同じく戦の神様として知られ、古代の蝦夷の討伐時には、鹿島神宮と共に戦勝祈願がされることもあったそうです。

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さて、当日はいつものように鹿島臨海鉄道に乗り、鹿島神宮駅で乗り換えて、JR鹿島線で香取駅に向かいました。

車窓の風景
車窓の風景
香取駅
香取駅

駅から香取神宮までは、約2kmの距離があります。
歩くと30分ほどだと案内板に書かれていました。

香取神宮までの案内板
香取神宮までの案内板

こういうときには車があると便利なのですが、僕は持っていないので、スケッチ用具を入れた大型のリュックを背負って、えっちらおっちらと歩きました。

まだ朝は早かったのですが、既にかなり暑くなっていたので、少し歩くと汗が噴き出してきます。

これは何かの修行でしょうか。

途中でT字路に突き当たりました。
その突き当たりには前後に並んだ二つの鳥居が立っていて、草の生えた階段がその奥に続いています。

僕は「何の入り口だろう?」と思いましたが、なんとなく入りづらい雰囲気だったので、写真を撮っただけで、そこには寄りませんでした。

(あとで調べたことによると、ここは神道山という場所であり、自然植物観察所があるそうです)

鳥居の入り口
鳥居の入り口

T字路を左折し、そのまま田園地帯の田舎道を歩きます。
八月の上旬だというのに、もう既に稲穂は黄色くなりかかっています。

これらは「早稲(わせ・わさ)」と呼ばれている品種で、この一帯でよく植えられているそうです。

早く成熟することが特徴的で、九月には収穫時期を迎えるのだとか。

田んぼの中の道を歩く
田んぼの中の道を歩く

小さな山道を越えて下り道を歩くと、ようやく香取神宮の駐車場が見えてきました。

そのまま駐車場を突っ切って、大きな門をくぐります。

香取神宮の入り口
香取神宮の入り口

道の両側にはお土産屋や売店が並んでいました。
まだ朝が早かったので、開業しているところは少なかったですが…。

草団子の売店
草団子の売店

大鳥居をくぐり、石灯籠が並んだ参道を歩きます。

石灯籠が並んだ参道を歩く
石灯籠が並んだ参道を歩く

参道を抜けると、鳥居の前に到着しました。

階段を登って真っ赤な総門を通り、さらに楼門をくぐると、開けた場所に出ました。

鳥居と総門
鳥居と総門
真っ赤な楼門
真っ赤な楼門

ここには拝殿や本殿、授与所や宝物殿など、いろいろな建物があります。

拝殿と本殿は前後に並んでおり、どちらも黒い漆塗りの木材を使った立派な建物でした。

拝殿
拝殿

周囲には大きな杉の木が何本も立っています。
ただ、神社の規模自体は、鹿島神宮と比べると若干小さい印象を受けました。

僕は拝殿に「今日はいい絵が描けますように!」とお参りをしました。

それから、スケッチをするのにいい場所はないかと、周囲をぐるっと回ってみることにしました。

ご神木
ご神木

拝殿の左側に回ると、そこには海上自衛艦の「かとり」の碇が置かれていました。

この艦は長らく練習艦として使われていましたが、1998年に退役して解体されてしまったため、碇だけこの神社に奉納されているそうです。

そういえば「艦これ」というゲームにも、「香取」という練習艦(の女の子)が出てくるのを思い出しました。

ゲームは旧日本海軍を基にして作られているのですが、今の海上自衛隊にも、当時使われていた名前が受け継がれているようです。

練習艦「かとり」の碇
練習艦「かとり」の碇

本殿の奥に回ると、さらにその奥に続いていく道がありましたが、そこを歩いていると、いつの間にか神社の裏口を出てしまったようです。

裏口を出たところには少し寂れた売店があり、駒や剣玉、紙風船などの昔ながらのおもちゃが売られていました。

僕はこのノスタルジックな雰囲気が好きになったので、たくさん写真を撮りました。

寂れた売店
寂れた売店
昔ながらのおもちゃ
昔ながらのおもちゃ

一通り見たあとで、また神社の敷地の中に戻ります。

その道の途中で、雰囲気が良さそうな場所を見つけました。
そこは本殿の裏手になっている場所で、木々の間から本殿がちらっと見えています。

その左横には、大きな杉の木が一本立っていました。
幸いなことに日陰にもなっています。

僕はここに場所を決めて、用具を広げてスケッチを開始しました。

描いた場所
描いた場所

建物を描くのは、あまり得意ではありません。
そのため、本殿を描くのは少し難しいかな、と思っていました。

ところが、今日は調子が良かったようです。
割とすんなり形が決まったので、比較的スムーズに描くことができました。

最近は、まずピンクの絵の具を使って薄く下描きをしてから、黄緑や水色、黄色などの絵の具を順に重ねていく描きかたをすることが多いです。

「なぜ初めにピンクの絵の具を使うのか?」と聞かれても、これは感覚的なものなので、上手く答えることは出来ませんが…。

途中経過
途中経過

描いていた場所は、やや虫が多かったですが、蚊に刺されることはなかったです。

また、ここは本殿の裏手になっているため、あまり人が来ることがありません。

それでも、何人かの観光客たちが目の前を通り過ぎたり、たまに声を掛けてくれました。

描いている途中で、中高年の夫婦に声を掛けられました。
彼らも絵を描いているようで、絵の具の種類や紙のサイズなど、いろいろ細かいことを聞かれました。

そこで、彼らに聞かれて少し返事が難しかった質問があります。
それは「午前と午後って光の加減が変わってしまうけれど、どうするんですか?」というものです。

僕はあまりいい答えが見つからなかったので、少し考えてから、「適当ですかね…」と言ってしまいました。
(彼らはその答えにあまり納得はしていなかった様子でしたが)

彼らが立ち去った後に、「普段はどうしているのだろう?」と改めて考えてみると、結構、自分のイメージで作っているのかもしれないと思いました。

ある程度形がしっかりしていれば、色は比較的自由に変えてしまってもいいと考えています。

見たままを描くのではなく、画面の中でアレンジするように。

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描き始めたのは午前十時頃で、午後三時頃まで描いていました。

この絵は鹿嶋に来てから描いた中で、一番スムーズに進んだので、完成した絵は結構気に入りました。

完成した絵
完成した絵
絵と風景
絵と風景

今回は色のアレンジを加えて、少し冒険をしてみました。
特に地面を黄色と青で塗ってみたのですが…どうでしょう、うまくいっているでしょうか。

最近は色を見た通りに描くのではなく、自分でアレンジしてしまうことを考えています。

今は見たとおりに描くのが7割、アレンジが3割くらいです。
でも、いっそのこと、半々くらいの割合まで持っていってもいいかもしれません。

僕はスケッチ用具を片付けると、元来た道を戻りました。

途中で、来るときには寄らなかった護国神社という場所に行きました。

これは昭和21年に建てられたもので、戦死した香取出身の人たちの魂が祭られているそうです。

護国神社の入り口
護国神社の入り口

その近くには、要石(かなめいし)がありました。

これは鹿島神宮と同様に、地震を起こすナマズの頭を押さえているものだと言われています。

この石も水戸光圀の家来が掘っても、石の根元まで見ることはできなかったとか。

要石
要石

僕は案内板に書かれている解説を読んで、「鹿島神宮とそっくりだな」と思いました。

この二つの神社は、妙なライバル意識があると言ってもいいのかもしれませんが…。

神社を出て、香取駅までリュックを担ぎ、また帰り2kmの道のりを歩きます。
日はだんだん傾き始めましたが、西日がきつくまだまだ暑いです。

ゆっくりしていると電車の時間に間に合わなくなるため、できるだけさっさと歩きました。

ようやく香取駅に到着し、駅舎で一息つきました。

香取駅
香取駅

ここは無人駅であり、なおかつスイカが使えないため、「乗車駅証明書発行機」という機械を使って証明書を発行しました。

しばらく待っていると、電車が到着したので乗り込みました。

鹿島神宮駅で鹿嶋臨海鉄道に乗り換えます。
下車する駅で証明書を運転手に見せて、清算してもらいました。

疲れたけれど、なかなか気に入った絵がかけて良かったです。

六日目に続く!

Keisuke