三渓園で絵を描きました(その3)

前回に引き続き、また三渓園に行ってきました。
(前回の記事はこちらです)

前回と同じルートで三渓園に向かい、入場料を払って園内に入ります。

描く場所はすでに決めていたため、すぐに描き始めても良かったのですが、せっかくなので、まだ行っていない展望台に足を運ぶことにしました。

展望台
展望台

展望台の階段を登ると、海に面した工業地帯が一望できます。

三渓園はこんなに自然が多い場所なのに、すぐ近くが工場地帯というのが面白いですね~。

展望台からの眺め
展望台からの眺め

この工業地帯は、戦後に海岸を埋め立てて造られたものです。

(この辺りでは、高速道路が元の海岸線と一致しています)

三渓園の地図
三渓園の地図

裏門に当たる南門を抜けると、本牧市民公園に出ます。

そこには池の上に中華風の建物が浮かんでいましたが、現在は老朽化しているそうで、中には入れませんでした。

中華風の建物
中華風の建物

良さそうだったらここで描こうとも思っていたのですが、いまいちでした。

僕は三渓園に戻ると、当初の予定通りに、正門の近くにある大池のほとりで描くことにしました。

藤棚の近くの邪魔にならない場所に荷物を広げ、11時半頃から描き始めました。

描いた場所
描いた場所

当日は日曜日で天気も良く、人出が多かったです。
(でも、あまり話しかけてくる人はいませんでした)

大池には小舟が一艘浮かんでいて、それが風情を醸し出しています。

小舟の上には、(おそらくカワウでしょうか)が一羽止まっていました。

ときどき首を動かす以外は、まるで置物のようにじーっと動きません。
本当に生きているのか?と思うほどです。

午後になると逆光になって、景色が見えづらくなりました。
しかも、光が水面に反射して眩しい!

この日は帽子を忘れてしまったので、僕は折りたたみ傘を広げ、片手に持って描き続けました。

当たり前ですが、描きにくかったです。

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絵は午後4時半過ぎに完成しました。

水面の映り込みを描くのは難しかったですが、そこそこ上手くいったかな?と思います。

完成した絵
完成した絵
景色と絵
景色と絵

ここは午後5時に閉園するため、僕は急いで荷物を片付けて帰りました。

Keisuke

三渓園で絵を描きました(その2)

十月の中旬に横浜の三渓園に行って、絵を描いてきました。

訪れるのは今回で二度目です。

前回訪れたのが五月だったので、また少し違った景色が見られるかな~と思ったのです。

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根岸駅からバスで本牧方面へ。
最寄りのバス停から歩き、10分ほどで到着しました。

入場料の500円を払って中に入ります。

三渓園の入り口
三渓園の入り口

今回は、まだ訪れていなかった園の奥まで足を運ぶことにしました。

大きな池をぐるりと回って南に行くと、そこには大きな古民家がありました。
合掌造りの茅葺き屋根の家です。

古民家
古民家

この建物は、もともと岐阜県の荘川村という場所にあり(白川郷の近くです)、ダムに沈むということで、こちらに移転されたものです。

入り口は二カ所あり、一つが位の高い人が使う接客用、もう一つが農家の人たちが使う普段用です。

二つの入り口の間にある縁側には、お月見団子とススキが置かれていました。

お月見団子とススキ
お月見団子とススキ

確か、十五夜は一ヶ月前の九月だったはずです。
なぜ、十月の今頃になってお供えをしているのだろうかと、僕は疑問に思いました。

あとで調べてみると、十五夜の一ヶ月後にあたる十月(旧暦では九月)にも、十三夜と呼ばれる月を祝う風習があるそうです。

これは別名で「豆名月」「栗名月」とも言われ、九月よりも晴れて見られることが多いのだとか。

また、江戸時代の遊里では、十五夜と十三夜の両方を見ないと縁起が悪いとも言われていました。

僕はこのお団子とススキに心を引かれたので、ここで描くことにしました。
ボランティアの人に許可を貰って、他の人の邪魔にならない場所に荷物を広げました。

時刻は11時半頃です。

背景の色がいつもより暗いため、どんどん上から濃い色を足していきます。
この日は曇っていて肌寒かったので、ジャンパーを羽織りながら描きました。

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途中で古民家の中にも入ってみました。

一階には囲炉裏(いろり)があり、そこでは薪が赤々と燃えていました。
他にも部屋がいくつもあって、とても大きな農家だったことを感じさせます。

囲炉裏
囲炉裏

急な階段を登って二階に上がると、そこには当時使われていた大きな瓶(かめ)や、古い農機具が置かれていました。

瓶さんズ
瓶さんズ

また、入り口の近くには平たい木臼が置かれていました。

平たい臼
平たい臼

「飛騨地方では餅をつくときに、まずはこの上で米を潰したんだよ」

ボランティアの人は、そう教えてくれました。

「それって二度手間じゃないですかねぇ。最初から普通の臼に入れて潰せばいいのに」と、僕。

「う~ん。だから他の地方では広まらなかったみたいだね」

でも、平たい臼を使うのには何らかの理由があるはずです。
使う餅米の種類によるものでしょうか。

考えたけれど、よくわかりませんでした。

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そんなことをしながら描き進めて、午後4時頃に絵は完成しました。
少し薄暗い古民家の雰囲気が出せたかな?と思います。

完成した絵
完成した絵

僕は完成できたことに満足して、この日は帰りました。

Keisuke

逗子で絵を描きました

逗子に行って、絵を描いてきました。

ここを選んだ理由としては…なぜでしょう。
海が描きたくなったからでしょうか(適当)。

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この日はすっきりとした秋晴れでした。
今年は9月に雨が多かったので、ずいぶん久しぶりです。

JRの逗子駅から、バスで披露山(ひろやま)公園に向かいます。

この公園は眺めが良く、海が一望できると事前に調べていたからです。

逗子駅
逗子駅

公園の入り口のバス停で下車し、曲がりくねった急な坂を登りきると、披露山公園に到着しました。

披露山公園の入り口
披露山公園の入り口

公園内では数多くの動物が飼われていて、猿やアヒル、クジャク、ウコッケイ、カメ、モルモットなどがゲージの中にいました。

猿

展望台からは逗子マリーナが一望できました。
その奥には江ノ島と富士山が見えます(当日は霞んでいましたが…)。

展望台からの眺め
展望台からの眺め

ただし柵が邪魔になって、座って描くにはいまいちです。

また、集団で小さな子供たちが来ていて、僕は居心地が悪くなってしまいました。

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結局、ここで描くのはやめて、近くの大崎公園に向かうことにしました。

案内板に従って歩き、高級住宅地の中に入ります。

ところが、道が入り組んでいてわかりにくい!

うろうろしていると、おじいさんが向こうからやってきたので、道を聞くことにしました。

「すみません。大崎公園に行きたいんですが…」

「それなら一緒に行ってあげるよ」

親切にも、彼は道案内をしてくれました。

「ここに長いこと住んでいるのですか?」

「ああ、この丘の下に住んでいるんだ。この住宅地ができる前からね」

「これだけ坂が多いと、上り下りが大変でしょう」

「年を取ると、だんだんきつくなるよ」

そんな会話をしながら歩きました。

「ここをまっすぐ行って、案内板がある細い道を右に曲がるといいよ」

「ありがとうございました」

その後も公園に入る細い道がわからず、しばらく迷ってしまいましたが、どうにか目的地に到着しました。

大崎公園の入り口
大崎公園の入り口

この公園は岬の突端にあり、南北に細長い形をしています。

東屋の近くには、ウサギの形をした泉鏡花の句碑が置かれていました。

泉鏡花の句碑
泉鏡花の句碑

公園の突端には展望台があり、ここから逗子の海が一望できます。

展望台
展望台

さらにその奥に道が続いており、断崖の間際まで行けました。

ここは少し広いスペースになっていて、荷物を広げられそうです。

僕はここで描くことに決めて、スケッチ用具を取り出して描き始めました。
時刻は11時頃です。

描いた場所
描いた場所

まずは空から塗り始めて、遠景から埋めていきます。
やっぱり夏と秋の雲は少し違いますね。

途中経過
途中経過

二時間ほど描いたところで東屋で昼食をとり、30分ほど昼寝をしました。

再開してしばらくすると、とても蚊が多くなってきました。

僕の周りには、5~6匹の蚊がぶんぶんと飛び回るように…。
もう10月だというのに、なぜここまで多いのでしょうか。

長袖を着ていたため肌の露出は少なかったのですが、それでも手の甲に止まったり耳元で飛び回ったりするので、うっとうしいことこの上ない!

虫除けスプレーを持ってくるんだったな、と後悔しました。

午後4時頃に、もういいかな…と思って、これで完成ということにしました。

完成した絵
完成した絵
絵と風景
絵と風景

最後のほうは落ち着いて描けなかったですね。
それが筆致に現れているのかも?

僕は荷物を片付けると、披露山公園を経由して、バス停まで戻って帰りました。

マリーナと夕日
マリーナと夕日

Keisuke

風景写生会2016・その2(八景島)

風景写生会の二日目は、横浜の海の公園で描くことにしました。

今回も新杉田駅からシーサイドラインに乗ります。
前日よりも車内は空いていて、僕は一番前の車両を選びました。

シーサイドラインは「ゆりかもめ」のように自動運転に任せられており、運転手や車掌はいません。

その分、窓が広く取られていて、前の展望をよく見ることができます。
大人になっても、やっぱり海を見るとわくわくしますね~。

前面の展望
前面の展望

海の公園南口駅で下車し、浜辺へと向かいます。

まだ海水浴には早い時期でしたが、多くの人が海沿いの道を歩いていました。

この日は土曜日だったため、特に人出が多かったようです。

海の公園の入り口
海の公園の入り口

このとき、すでに関東は梅雨入りしていたのですが、この日はそれを感じさせないほど綺麗に晴れ、強い日差しが照りつけていました。

浜辺では、ビーチバレーの大会が行われています。

ビーチバレーをする人たち
ビーチバレーをする人たち

僕は海岸沿いに八景島方面に歩きました。

良さそうな場所があれば描きたかったのですが、ここぞという場所はなかなか見つかりませんでした。

そのまま海岸沿いの道を歩いていると、八景島に到着しました。
大きな橋を渡って島の中に入ります。

八景島は島全体が遊園地になっていますが、島自体は横浜市が管理する公園なので、入園料は必要ありません。

アトラクションに乗るときに料金を払うシステムになっています。

園内にはメリーゴーラウンドやバイキング船など、さまざまなアトラクションが置かれていました。

その中でも特に目立つのがブルーフォール

椅子に座ったまま、107メートルの高さから垂直落下します。
高所恐怖症の僕にとっては、絶対無理!

ブルーフォール
ブルーフォール

そうそう、僕は絵を描きに来たのでした。
遊びに来たわけじゃありません。

園内には多くのアジサイが植えられ、ちょうど見頃を迎えていました。

行った当日は、島全体でアジサイ祭りが行われていたようです。
多くの人がカメラを持ち、アジサイを写真に収めていました。

その辺りをうろうろしていると、ちょうど木陰になっている、海とアジサイが同時に見られる場所を見つけました。

僕はスケッチする場所をここに決め、イーゼルを立てて描き始めました。
時刻は午前11時頃です。

描いた場所
描いた場所

この近辺に咲いていたのはガクアジサイといって、中心部に細かい花、その周囲に大きな装飾花がある種類のアジサイです。

ガクアジサイ
ガクアジサイ

アジサイの向こう側には、弓の形をした海の公園の砂浜が見えます。
海ではウィンドサーフィン用のヨットが、風を受けて浮かんでいました。

描いていると、一眼レフを持ったおじいさんが話しかけてきました。

「ちょっと、お兄さん(僕のこと)の写真を撮ってもいい?」
「いいですよ!」
「ありがとう。アジサイだけじゃ、写真として面白くないからさ。人物も入れないとね」

彼は僕の写真を撮り、カメラの画面で見せてくれました。

「ずいぶん立派な絵を描いているんだね」と言われて、僕は嬉しくなりました。

僕の近くの木陰では、いつの間にか4人の老人が集まり、ビニールシートを広げ、お昼を食べ始めました。

僕も昼食をとることにします。

昼食後は眠くなったので、ビニールシートを広げて昼寝をしました。
30分ほど寝るとすっきりしました。

休憩後にまた描き進めます。

途中経過
途中経過

僕が描いていた場所の近くには船着き場があり、ときどき遊覧船が着岸し、ぞろぞろと観光客たちが乗り降りしていました。

遊覧船
遊覧船

スケッチは、夕方5時頃に終わりました。
無事に完成できてよかったです。

完成した作品
完成した作品

最後にアジサイの写真を撮って、シーサイドラインで帰りました。

白いアジサイの花
白いアジサイの花
こっちは赤紫色
こっちは赤紫色

Kesiuke

風景写生会2016・その1(野島公園)

セツでは、毎年6月の中旬に一週間ほど風景写生会が開かれます。
(去年の記事はこちらです)

この期間は校舎を飛び出し、外に出て絵を描くというもので、後日アトリエで描いた絵の合評会が行われます。

一応、先生からお勧めの場所を指定されますが、別に描くのはどこでも構いません。

今回、お勧めの場所として指定されたのは、横浜の金沢漁港野島公園、そして海の公園です。

生徒の中では、千葉の大原漁港に行こうと考えている人もいました。

ここは長沢節先生が特に好んだ場所で、よく絵を描いていたと聞きます。
先生が自転車に乗っているときに転倒し、亡くなったのもこの場所です。

ですが、僕は横浜に住んでいて、そこまで行く気が起きませんでした。
おとなしく、横浜近辺で描くことにします。

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風景写生会の一日目は、金沢漁港で描くことにしました。

今回、学校が漁港側に対して特別に許可を取っていましたが、普段は一般人が立ち入り禁止の場所です。

そのため、こういう機会でないとなかなか描けません。

新杉田駅からシーサイドラインに乗ります。
この電車に乗ったのは、小学生の遠足以来でしょうか。

昔よりも、ずいぶん駅が綺麗になりましたね~。

下のキャラクターは、シーサイドラインのマスコットで、「キラキラ☆シーたん」というそうです。

キラキラ☆シーたん
キラキラ☆シーたん

野島公園駅で降り、漁港へと向かいます。
駅から漁港までの道に沿って、タチアオイの花が綺麗に咲いていました。

野島公園駅
野島公園駅
タチアオイの花
タチアオイの花

午前9時半頃に金沢漁港に着きました。
思っていたよりも小さな港です。

金沢漁港
金沢漁港

そこでは数名の早起きのセツの生徒たちが、すでに描き始めていました。

しかし、僕の感想は「なんかいまいち…」でした。
なぜなら、ごちゃごちゃとした人工物ばかりだからです。

しばらくうろうろしましたが、ここぞという場所が決められません。
結局、ここで描くのをあきらめ、近くの野島公園に向かいました。

野島公園は「野島」という島にある公園です。

海抜57メートルの野島山を中心に、展望台、バーベキュー場、キャンプ場、野球場などの施設があります。

また、2009年には伊藤博文の別邸が創建時の姿に復元されました。

伊藤博文の別邸
伊藤博文の別邸

別邸の裏手にある入り口の木の門をくぐると、奥にはボタン園がありました。

ボタンはこれからなのか、もう終わっているのかわかりませんが、花は咲いていませんでした。

木の門
木の門

ここは自然が多く、別邸の木の門と茅葺き屋根がいい感じです。
僕はここで描くことにして、イーゼルを立ててスケッチ用具を広げました。

時刻は午前11時頃です。

描いた場所
描いた場所

いつものように、点描でちまちまと描いていきます。
海のそばなので、ときどき潮の香りが漂ってきました。

海を挟んだ向こう側には、八景島があります。
浜辺では潮干狩りをしている人たちがいました。

八景島と潮干狩りをする人たち
八景島と潮干狩りをする人たち

描き始めたときは日陰でしたが、描いているうちに日向になってしまいました。
そして、ものすごく暑い!

途中経過
途中経過

セツの生徒が途中で一人来ましたが、ここはあまり人気がないのか、それ以外には生徒を見かけませんでした。

途中で別邸の中を覗いてみました。
建物自体は割と普通の日本家屋でしたが、とても落ち着ける場所でした。

別邸の中から
別邸の中から

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そんなことをしながら描き進め、ボタン園が閉園するぎりぎりの、午後4時半頃に完成しました。

木のうっそうとした感じが出せたかな、と思います。

完成したスケッチ
完成したスケッチ

最後に、またシーサイドラインで帰りました~。

Keisuke