先日、近所の自然公園に行ってきました。
以前に一度記事にした事のある公園です。
この公園の敷地内の一角には、わらぶき屋根の古民家があります。
これはもともとここにあった建物ではなく、近くから移築されてきたようです。
とても落ち着ける場所なので、ときどき行ってのんびりしています。
とは言っても、これからの季節は虫が多いので対策は必須ですが…。
入り口を入ると、左手に作業棟や事務所などの建物があり、その奥に古民家があります。
中央は広場になっており、それを「コの字型」に取り囲むように三つの建物があります。
建物はそれぞれ母屋(おもや)・納屋(なや)・水屋(みずや)と呼ばれています。
母屋が最も大きな建物で、主な生活の場として機能していました。
母屋の玄関を入った左側には、訪れた人が感想を書くノートや、俳句を投稿する箱が置かれています。
帰りがけに、こっそり俳句の投稿用紙に落書きしてしまいました(笑)
右手には土間があり、幾つかの竈(かまど)が並んでいます。
最も奥の竈では炭が赤々と燃えており、その上には大きな鍋が乗せられていました。
何か料理を作っていたようです。(何を作っていたのだろう?)
そこから一段上がったところは畳になっています。
中央には囲炉裏があり、床の間には子供の書いた習字が貼られていました。
家屋の雨戸は開け放たれていたので、とても風通しが良かったです。
その代わり、外から埃が入ってくるので汚れやすいかもしれません。
それでも綺麗に整備されているのは、ボランティアの人たちのお陰なのだと思います。
縁側には収穫されたタマネギが干してありました。
いつもは、竹とんぼやお手玉などのおもちゃがを入れた箱が置かれており、自由に手にとって遊ぶことができるのですが、今日は見かけられませんでした。
休日の天気の良い日は、子供連れの家族や中高年の人たちが、この縁側に座って休んでいる光景をよく見ます。
しかし、この日は台風が近づいていたので、訪れる人は僕以外にほとんどいませんでした。
たまに作業着の人が通るくらいです。
縁側に座って右手にある建物は納屋です。
ここには昔ながらの農機具(木製の脱穀機など)が置かれていました。
まだ実際に使っているのでしょうか。
左手にある少し小さな建物は、水屋と呼ばれています。
僕は水屋がどういう建物なのか知らなかったのですが、後で調べてみると「台所」のことを指すようですね。
ただ、中に入ることはできなかったので、今は使われているのかどうかわかりません。
この建物の軒下には木製のベンチが置かれており、ここから母屋と納屋を眺めることができます。
僕はそのベンチに腰掛けて、スケッチをすることにしました。
とは言っても、実は一年前にもこの場所に来てスケッチをしており、ペンによる線画だけは既に終わらせていたのです。
スペインの巡礼から帰ってきた後に、「日本の風景も描きたいな」と思って描いていました。
でも、線画だけ描いたら満足して、色を塗る気になれませんでした。
一年ほどそのまま放ったらかしにしていましたが、また同じ季節がやってきたので、ちゃんと仕上げることにしたのです。
(実は以前にも色を塗ろうと思っていたのですが、途中まで描いて止めていました)
雨が急に強くなったり、突然に止んで晴れ間が見えたりと、あまり安定しない天気でしたが、軒下で描いていたので濡れることはありませんでした。
透明水彩の絵の具を使って、三時間ほどかけて色を塗りました。
綺麗な色に仕上がったと思うので、自分でも少し嬉しくなりました。
それでも、緻密な描き方は今は少し窮屈に感じてしまいます。
やっぱり最近は下描きをせずに、いきなり絵の具で塗るほうが、伸び伸び描くことができるので好きですね。
最近は「途中で終わっているものを、ちゃんと一つずつ終わらせよう!」と考えていて、先日の部屋の大掃除もその一環です。
これで少しずつ、自分の身が軽くなってくれるといいのですけどね。
Keisuke