ここ二週間ほど、セツ・モードセミナーの授業は、コスチュームデッサンと裸体デッサンばかりでした。
今は基礎的な部分を重点的に鍛える時期なのかもしれません。
昨日は裸体デッサンの授業がありました。
この前は女性のモデルさんでしたが、今回は男性のモデルさんが来ました。
中年の人で、痩身で骨ばった体が特徴的です。
ある生徒はモデルさんを見て「エゴン・シーレ」という画家を連想した、と言ってました。
裸体デッサンということで、ポーズをとったモデルさんは一糸まとわぬ姿でした。
そのため、当然ながら男性のアレも丸見えになります。
僕はあまり他人のモノを見慣れていないため(というか、多くの人がそうだと思う)、その部分は描き辛かったです。
ですが、こういう機会でないと、それをまじまじと見ることはないだろうなと思いました。
裸はごまかしが効かないので、服を着たデッサンよりも難しいです。
それでも、モデルさんが立ったポーズは、ある程度なら納得のいく出来になったのですが、寝転んだポーズは、どれも違和感のある絵になってしまいました。
特に寝転んだポーズを斜めから見ると、胴体や手足が奥行き方向に短くなることがありますが、それを線だけで(陰影をつけずに)破綻なく表現するのは至難の業です。
上手に描けるようになるには、まだかなりの練習が必要になるかもしれません。
授業が終わった後には、モデルさんが「難しかった?」と話しかけてくれたので、それからしばらく彼と話をしました。
彼はこの学校の卒業生だそうです。
彼と世間話をしているときには、一般の人となんら変わらないのですが、モデルとして裸になると、非常に特別な印象を与えます。
僕は会話中でもその両方の間で、ギャップを感じないわけにはいきませんでした。
もしできることならば、「人前で裸になるのってどんな気持ちなのですか?」と聞いてみたかったのですが、その話題を切り出すのは少し勇気が必要だったため、聞けませんでした。
可能なら、今度また彼がモデルとして来たときに聞いてみようと思います。
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さて、セツに入学して、そろそろ一ヶ月が経とうとしています。
デッサンの授業は、まだまだ上手く描けずに苦労することも多いです。
しかし、最近では紙の中に人物を大きく入れられるようになってきたし、少しずつバランスも取れてきているように感じます。
(ところどころ、まだおかしなところもありますが…)
比較のために、入学当初に描いたデッサンと、最近描いたデッサンを並べておきます。
女性の足の一部分です。
(多分このくらいなら、許可を取らなくても大丈夫だと思うので)
こうして見ると、入学当初に描いたデッサンは線がよれよれで、あまり自信がなさそうです。
でも、最近のデッサンでは、少しずつ線の勢いが出てきたように見えます。
このまま徐々にでも上達していければいいのですが。
Keisuke