一ヶ月ほど前になりますが、5月の中旬頃に「フラワーセンター大船植物園」でスケッチをしてきました。
ここを選んだ理由としては、二つあります。
一つは、園内で植えられていたバラが、ちょうど見頃を迎えていたため。
そしてもう一つは、最近、がぜん花に興味が出てきたためです。
花をモチーフにした某ゲームの影響ですね。
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大船駅から植物園まではバスも出ていますが、僕はその距離を歩き、午前9時半頃に到着しました。
入り口には、前日にテレビ朝日の「グッド・モーニング」の取材が来たと書かれ、アナウンサーの色紙も置かれていました。
さっそく園内をぐるりと回りながら、スケッチできる場所を探します。
空は晴れていて日差しが強く、午後から暑くなりそうです。
日焼け止めを塗ってくるんだったな、と少し後悔してしまいました。
園内には幼稚園児たちの集団が、引率の先生や母親と一緒に来ていました。
彼らは芝生の広場に集まり、集合写真を撮っていました。
う~ん、騒がしいなぁ…。
植物園の入り口を入って右側に進むと、温室があります。
中は蒸し暑く、ブーゲンビリアやハイビスカス、スイレンなどの花が咲いていました。
また、植物園の奥の方に行くと、そこには広いバラ園がありました。
ちょうど見頃を迎えていて、とても綺麗です。
そして、バラのいい香りも漂ってきます。
ここには、約350品種、1200株ものバラが植えられているのだとか。
その一つ一つの品種に、名前が付けられたプレートが立てられていました。
全てカメラに収めることは到底できないので、いくつか特に気になったものをピックアップします。
これだけの広いスペースなのに、よく手入れがされているなぁと思いました。
さらに、バラ園の奥にはシャクヤク園がありました。
ここにも数多くのシャクヤクが植えられていましたが、少し見頃を過ぎてしまっていたようです。
バラ園とシャクヤク園の二カ所は、とても人出が多かったです。
通路も狭いので、ここで絵を描くことはできませんでした。
僕は絵を描く場所を探して、さらに園内を歩いていると、背の高い水色の花が植えられている花壇を見つけました。
これは、デルフィニウムと呼ばれる花だそうです。
花の蕾がドルフィン(イルカ)の形に似ているため、この名が付けられたと言われています。
(でも、それほどイルカに似ていないような…)
本来、この花はまっすぐ育つはずなのですが、風のせいか一方向に元気なく曲がって倒れていました。
デルフィニウムの足下には、白いビオラや水色のワスレナグサなどの花が植えられています。
その奥の花壇には、ルピナスと呼ばれる赤や紫色の背の高い花が咲いていました。
この花々が見える場所は、ちょうど木陰になっています。
ここからは、先ほど訪れた温室の屋根も見えました。
スケッチには最適な場所だったため、ここに用具一式を広げ、イーゼルを立てて描き始めました。
お昼を食べたあと、展示場で行われている押し花の展覧会を見に行きました。
おそらく趣味で作られている方々の作品だと思うのですが、どれも見事です。
中には、田舎の風景画のように仕上げた作品や、花を切り抜いて動物を描いた作品など、うまく素材を全くの別物として生かしているものもあります。
これは紙を切り貼りするコラージュに近いのかもしれません。
会場の一角には、押し花作りの体験コーナーもありました。
係の人は、僕に「どうですか?」と声をかけてくれました。
しかし、始めたらおそらく30分ほどかかってしまうため、今回はパスします。
実は、子供の頃に祖母の手ほどきで何度か押し花を作ったことがあります。
とはいえ、すぐに飽きてしまいましたが…。
もし今作ったら、全く違った作品になるのかもしれませんね。
僕は現場に戻り、スケッチを再開しました。
途中で子供たちが、デルフィニウムの花にパンチをしていました。
そんなことをしたら、花が傷ついたり地面に落ちてしまいます。
止めてほしいと思って注意しようとしたら、彼らは親に呼ばれて立ち去りましたが…。
僕は人に注意するのには慣れていないので、モヤモヤが残ってしまいました。
また、ある子供は母親に向かって、こうつぶやいていました。
「あの人(僕のことです)、どうして絵を描いてるんだろうね」
う~ん、何でだろう。哲学的な問いです。
「楽しいから」とでも言うしかないのかな…。
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日が傾いてきたので、少しピッチを上げながら描き進めます。
午後4時半頃にスケッチは完成しました。
最後に園内をぐるりと回り、写真を撮って、閉園ぎりぎりの午後5時前に植物園を出ました。
なかなかいい絵が描けてよかったです~。
Keisuke