風景写生会の二日目は、横浜の海の公園で描くことにしました。
今回も新杉田駅からシーサイドラインに乗ります。
前日よりも車内は空いていて、僕は一番前の車両を選びました。
シーサイドラインは「ゆりかもめ」のように自動運転に任せられており、運転手や車掌はいません。
その分、窓が広く取られていて、前の展望をよく見ることができます。
大人になっても、やっぱり海を見るとわくわくしますね~。
海の公園南口駅で下車し、浜辺へと向かいます。
まだ海水浴には早い時期でしたが、多くの人が海沿いの道を歩いていました。
この日は土曜日だったため、特に人出が多かったようです。
このとき、すでに関東は梅雨入りしていたのですが、この日はそれを感じさせないほど綺麗に晴れ、強い日差しが照りつけていました。
浜辺では、ビーチバレーの大会が行われています。
僕は海岸沿いに八景島方面に歩きました。
良さそうな場所があれば描きたかったのですが、ここぞという場所はなかなか見つかりませんでした。
そのまま海岸沿いの道を歩いていると、八景島に到着しました。
大きな橋を渡って島の中に入ります。
八景島は島全体が遊園地になっていますが、島自体は横浜市が管理する公園なので、入園料は必要ありません。
アトラクションに乗るときに料金を払うシステムになっています。
園内にはメリーゴーラウンドやバイキング船など、さまざまなアトラクションが置かれていました。
その中でも特に目立つのがブルーフォール!
椅子に座ったまま、107メートルの高さから垂直落下します。
高所恐怖症の僕にとっては、絶対無理!
そうそう、僕は絵を描きに来たのでした。
遊びに来たわけじゃありません。
園内には多くのアジサイが植えられ、ちょうど見頃を迎えていました。
行った当日は、島全体でアジサイ祭りが行われていたようです。
多くの人がカメラを持ち、アジサイを写真に収めていました。
その辺りをうろうろしていると、ちょうど木陰になっている、海とアジサイが同時に見られる場所を見つけました。
僕はスケッチする場所をここに決め、イーゼルを立てて描き始めました。
時刻は午前11時頃です。
この近辺に咲いていたのはガクアジサイといって、中心部に細かい花、その周囲に大きな装飾花がある種類のアジサイです。
アジサイの向こう側には、弓の形をした海の公園の砂浜が見えます。
海ではウィンドサーフィン用のヨットが、風を受けて浮かんでいました。
描いていると、一眼レフを持ったおじいさんが話しかけてきました。
「ちょっと、お兄さん(僕のこと)の写真を撮ってもいい?」
「いいですよ!」
「ありがとう。アジサイだけじゃ、写真として面白くないからさ。人物も入れないとね」
彼は僕の写真を撮り、カメラの画面で見せてくれました。
「ずいぶん立派な絵を描いているんだね」と言われて、僕は嬉しくなりました。
僕の近くの木陰では、いつの間にか4人の老人が集まり、ビニールシートを広げ、お昼を食べ始めました。
僕も昼食をとることにします。
昼食後は眠くなったので、ビニールシートを広げて昼寝をしました。
30分ほど寝るとすっきりしました。
休憩後にまた描き進めます。
僕が描いていた場所の近くには船着き場があり、ときどき遊覧船が着岸し、ぞろぞろと観光客たちが乗り降りしていました。
スケッチは、夕方5時頃に終わりました。
無事に完成できてよかったです。
最後にアジサイの写真を撮って、シーサイドラインで帰りました。
Kesiuke