長野の白馬に行ってきました(四日目・大出の吊橋)

白馬の日記の四日目です。

この日は本来なら、白馬五竜高山植物園というところに行って、スケッチをしようと思っていました。

しかし、一昨日に観光案内所の人に聞いたところによると、植物園にたどり着くにはリフトに乗らないといけないそうです。

さらに、リフト代が往復で1800円もかかってしまうとか。

並行する登山道もないので、なんとなく納得がいかない気分になり、結局行くのをやめてしまいました。

植物園ではヒマラヤの青いケシが咲いていると聞いていたので、それを一度見てみたかった思いもありますが…。

というわけで、一昨日訪れた木流川の遊歩道で描こうと計画を変更しました。

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午前6時頃にライダーハウスを出て、駅の方面に向かいます。

空はどんよりとした雲が一面を覆っていました。
まだ雨は降っていませんが、天気予報によると午後から天気が崩れるのだとか。

なるべく午前中のうちにスケッチを完成させようと思って、早足で歩きます。

でも、途中で「少しくらいなら寄り道をしてもいいかな…」と思い直しました。

観光マップでお勧めの姫川沿いに歩いてみたり、コブシが綺麗だという四十九院という場所に行ってみました。

キャンプ場の中を通る
キャンプ場の中を通る
姫川に架かる吊橋
姫川に架かる吊橋

しかし、どちらも期待したほどではありませんでした。

特に、四十九院はちゃんとしたお寺があるのかと思ったら、ただの小さな石の祠しかなかったので、少しがっかりしました。

コブシの花が咲いている春の頃に訪れたら、また違っていたかもしれませんが…。

四十九院の石の祠
四十九院の石の祠
コブシの木(多分…)
コブシの木(多分…)

その後もうろうろしていると、ウイング21という巨大な建物の近くにひょっこり出てしまいました。

この建物は長野オリンピックの頃に建てられた、まさに「ハコモノ施設」です。

ウイング21
ウイング21

ホールや体育館などの設備を備え、裏手にはクライミングウォールがありますが、果たしてこれは今でも有効活用されているのでしょうか…。

クライミングウォール
クライミングウォール

そんなことをしていると、だんだん時間が遅くなってしまいました。

おっと、こうしちゃいられません。
僕は急いで木流川の遊歩道に向かいました。

しかし、一昨日にスケッチしたいと思った場所に行ってみても、実際に目の前にしてみると、なんだかいまいちに感じられてしまいました。

小川が流れているのって、一昨日と昨日描いた絵と同じような構図だなぁ、と思ってしまったのです。

描こうと思っていた場所
描こうと思っていた場所

その場所で岩に腰掛けて、朝食用のサンドイッチを食べました。

しかし、しばらくそこで座っていても描こうという気になれなかったため、別の場所に向かうことにしました。

次に向かう場所はもう決めていました。
それは、一昨日訪れた大出の吊橋です。

一昨日訪れたときは、白馬の山々は雲で隠れていました。

今日も空は曇っていたものの、低い雲ではなかったので、白馬の山々がくっきりと見えていました。

もしかしたら、大出の吊橋からも綺麗に見えるかもしれません。

なるべく急いで歩きましたが、途中に庚申塔や石仏があると、ついつい寄り道をして写真を撮りたくなります(笑)

庚申塔
庚申塔

そんなことをしながら、ようやく大出の吊橋に到着しました。
予想通り、吊橋の向こうには白馬の山々がその姿を現しています。

「さあ、描いてくれ!」と言わんばかりの風景でした。

大出の吊橋と白馬の山々
大出の吊橋と白馬の山々

これで空が晴れていれば、さらに白馬の山々が映えるのですが、それは高望みというものかもしれません。

これらの白馬の山々は白馬(しろうま)連峰と呼ばれ、2000メートル級の山々が連なっています。

中でも、特に有名な三つの山は白馬(しろうま)三山と呼ばれています。

吊橋から見ると、左から白馬鑓ヶ岳(しろうまやりがたけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬岳(しろうまだけ)という名前です。

地名は「はくば」という読みなのに、山は「しろうま」なのが面白いですね~。

白馬三山の名称
白馬三山の名称

これらの山には登ることもできます。

ただし、白馬岳に登るときには大雪渓(雪の上の道)を通るため、アイゼン(靴底に装着する爪の付いた金具)などの登山装備が必要になるのだとか。

山について調べながらこの文章を書いていると、一度登ってみたくなりますね。

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というわけで、ようやく吊橋が見える場所でスケッチ用具を広げて描き始めました。

時刻は午前8時頃です。

なるべく急いで完成させようと思って、普段よりもさっさかと筆を動かしていました。

焦りが禁物なのはわかっていたのですが。

途中経過
途中経過

一時間ほど描いているとぽつぽつと小雨が降り出し、さらに30分ほど経つと本降りになってしまいました。

僕はあわてて荷物をまとめ、トイレの前の軒下に一時避難します。

雨が小降りになったら再開するつもりでいたので、しばらく軒下のベンチに座りながら缶ジュースを飲んでぼーっとしていました。

ですが、一向に雨が止む気配はありませんでした。

あとは記憶を頼りにして、イメージだけで描いてもいいかな。

僕はそう思って、軒下のベンチで続きを描いていました。

ところが、一時間ほど経つと雨が上がり、晴れ間も見えてきました。
先ほど描いていた場所に戻って、スケッチを再開します。

やはりイメージだけで描くよりも、実物を見て描いたほうがスムーズに筆が運びます。

リュックの上のバッタ
リュックの上のバッタ

午後になると、白馬の山々は雲に隠れてしまいました。

ですが、それまでにだいたいの山の形を描いていたため、残りは「こんな感じかな?」といった具合に仕上げてみました。

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午後2時頃に、スケッチは完成しました。

絵葉書にするとすごくいい感じになるかもしれません。

ですが、あまりにも絵葉書的で、セツでは評価されないかも…。
夏休み明けの合評会でどう言われてしまうか、今から少し怖いです(笑)

完成したスケッチ
完成したスケッチ

まだ時間は早かったのですが、かなり眠くなっていたため、一度ライダーハウスに戻って休むことにしました。

荷物をまとめて、また元来た道を戻ります。

帰りがけに、線路沿いにまた庚申塔と道祖神があるのを見つけたので、たくさん写真を撮りました。

この辺りでは、本当に歴史的なものが数多く残っているんだな~と思いました。

庚申塔
庚申塔

ライダーハウスに戻り、シャワーを浴びて一眠りします。
一時間ほど眠った後で、洗濯と夕食のために、また駅前に向かいました。

時刻は午後6時を過ぎたところです。

白馬には数多くの温泉があるため、一度は入りたかったのですが、ライダーハウスを出発する時間が遅くなったので、やめてしまいました。

その代わりに「せっかくだから、お礼も兼ねて今までに描いた絵の写真をオーナーに送ろう」と、ふと思いつきました。

まずコインランドリーで衣類を洗濯機に放り込み、駅前でカメラ屋を探しましたが、見つけたカメラ屋は既に30分前に受付を終了していました。

店の人によると、コンビニに行けばコピー機でプリントアウトできるとのことなので、帰るときに寄ることにします。

う~ん、もっと早く来ていればよかった…。
僕はそう思いつつも、仕方がないのでまずは夕食をとることにしました。

昨日食べた定食屋が美味しかったので、今日もその店に向かいます。

昨日訪れたときには時間が早かったので店内はガラガラでしたが、今日は賑わっていて、ほとんどの席は埋まっていました。

登山の格好をした客も多く、中には外国人の姿も見られました。

僕は空いているカウンター席に座ると、しょうが焼き定食(800円)を頼みました。

結構なボリュームがありましたが、空腹だったので食べ切ってしまいました。
美味しかったです。

しょうが焼き定食
しょうが焼き定食

それからまたコインランドリーに戻り、衣類を今度は乾燥機に放り込んでしばらく待ちます。

ソファに座って待っている途中、店の人がやってきました。

この店は夫婦で経営しているようで、彼らは僕に挨拶をすると店内の掃除を始めました。

窓を見ると、ガラスに虫がびっしりと付いています。
奥さんは外から水を掛け、彼らを追い払っていました。

乾燥が終わったので衣類をたたみ、ライダーハウスに戻ります。
その途中でコンビニに寄り、今まで白馬で描いた絵をプリントしました。

いろいろトラブルがあって、20分ほど掛かりましたが、何とかプリントアウトできてほっとしました。

夜の9時半頃にライダーハウスに戻り、オーナーに描いた絵の写真を渡しました。
あとで彼は「綺麗な色だね」と言ってくれました。

さて、やるべきことは終わったので、後は帰るだけです。

五日目に続く!

Keisuke

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