7月22日(金) フェリー→苫小牧→千歳(移動日)

この日は夜中の2時頃に目が覚めてしまって、それからよく眠れませんでした。

最近は不規則な生活をしていたため、夜中に目が覚めてしまうことが多かったからです。
フェリーが揺れて熟睡できなかったせいでもあるのですが。

朝の4時頃になると、うっすらと外が明るくなっていました。
カーテンを開けてみると、ちょうど雲の切れ間から朝日が昇ってくるところでした。
今はまだ雲が多いですが、これから晴れてくるのでしょうか。

7時半にバイキングの朝食をとりました。

朝食
朝食

それから、甲板に出たり船内でスケッチしたりしました。

甲板の上
甲板の上
船内でのスケッチ
船内でのスケッチ

いったん部屋に戻って二度寝をします。
起きた頃には、そろそろ苫小牧港に到着する時間になっていました。

苫小牧港が近づく
苫小牧港が近づく

荷物をまとめて下船の準備をしていると、一人の男性が話しかけてきました。

「これから、どちらに向かうのですか?」
「富良野や美瑛に行くつもりです。そこで絵を描こうと思っているんですよ」
「絵ですか、いいですねぇ。私は、これから山に登るんです」

彼はそう言うと、一つ一つ山の名前を挙げて、これから行くルートを説明してくれました。

僕にはその位置関係や標高がわかりませんでしたが、かなり長く北海道に滞在して山を制覇するつもりのようです。

「仕事を引退したから、今後は好きなことをやっていこうと思うんですよ」
「でも、北海道の山は気をつけてくださいね。ヒグマも出るし、トムラウシ山では遭難事故も起きているし」
「一応、熊よけの鈴は持っています。気休め程度ですが。家族からは『危ないから止めろ』って言われているんですけどね、はは」

彼はそう言って笑っていました。

彼と一緒にフェリーから下船し、僕はターミナルでしばらく休んでから、苫小牧駅へと向かいました。

下船時のフェリー
下船時のフェリー
苫小牧フェリーターミナル
苫小牧フェリーターミナル

今日は苫小牧駅から電車で千歳まで行き、市内のライダーハウスに泊まる予定です。

ターミナルから駅までは、地図上では3キロ余りです。
まあ、このくらいなら歩けるでしょう。
そう考えた僕は、バスは使わずに荷物を担ぎ、幹線道路を歩いて駅まで向かいました。

幹線道路を歩く
幹線道路を歩く

しかし、その道のりが思ったよりも遠い!
湿度が高く、汗もだらだらと流れてきます。

北海道が涼しい?誰だ、そんなことを言っていたのは。

途中で肩が痛くなり、吐きそうになった…というのは大げさですね。
でも、かなりきつかったので、荷物を下ろして休み休み行くことにしました。

ターミナルから40分ほど歩き、ようやく苫小牧駅に到着しました。

苫小牧駅
苫小牧駅
駅の構内
駅の構内

ところが、時刻表を見ると、先ほど千歳駅行きの電車が出て行ったばかりでした。

次の電車が来るのは一時間後!
さっそく北海道の洗礼を浴びた気分です。

仕方なく、駅のホームで待ちながら、今は使われていない電車の絵を描きました。

古い電車
古い電車
古い電車のスケッチ
古い電車のスケッチ

絵を描いていると、あっという間に時間が経ってしまいます。
いつの間にか次の電車が来る時間になっていました。
色までは付けられなかったので、線画だけ済ませてから電車に乗り込みます。

しばらくすると、電車は千歳駅に到着しました。

さて、本日泊まるのは「ちとせライダーハウス」です。
千歳駅からは、駅前から伸びる道を真っ直ぐ20分ほど歩いた先にあります。
施設は2階建てで、こぢんまりとしていました。

ちとせライダーハウス
ちとせライダーハウス

玄関の貼り紙によると、受付はここではなく2軒先の母屋で行うそうです。
僕がその家に行くと、おばちゃんが家の前で草むしりをしていました。

年齢は、おそらく70歳くらいでしょうか。
パーマを掛け、赤い口紅をしているのが印象的です。
外で仕事をしていることが多いのか、肌は健康的に日焼けをしています。

「あなたが今日泊まる人?ずいぶん重そうな荷物ねぇ」

僕と二人でライダーハウスに向かいました。

「部屋は一階のここを使って。荷物は入り口の棚に入れて。トイレはここ。洗濯機はあるけど乾燥機はないの。コインランドリーに行ったほうがいいわよ」

おばちゃんは矢継ぎ早に説明をしてくれました。
とてもお喋りで、世話焼きの人だな、と思いました。

部屋はとても綺麗で、掃除が行き届いていました。
本棚には「週間チャンピオン」が並べられ、隅には洗面台があり、大型のテレビまで置いてあります。
これで宿泊料が1000円とは格安です。

部屋の中(別の日に撮った写真)
部屋の中(別の日に撮った写真)

部屋の中では、すでに一人の男性のライダーが休んでいました。

「後で一緒にラーメン屋に行きませんか?この近くにおいしい店があるそうですよ」
ライダーはそう誘ってくれました。
「いいですね!」

その前に、僕はおばちゃんに教えてもらった、歩いて10分ほどの銭湯に行きました。

銭湯「春日湯」
銭湯「春日湯」
銭湯の休憩所
銭湯の休憩所

それからライダーと一緒にラーメン屋「喜亭(きてい)」に行きました。
味はこってりとしていて、おいしかったです。

店の入り口
店の入り口
ラーメン
ラーメン

宿に戻ると急に眠くなってしまったので、夜9時頃に寝ることにしました。

 

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