7月27日(水) 富良野(北星山)

外を見ると、どんよりと空は曇っていました。
天気予報では、午後から雨が降り出すとのことです。

今日から三日間、ずっと雨の予報です。
北海道に動きの遅い前線が停滞し、局所的には大雨になるといいます。

僕は困ってしまいました。
雨が降ると、外で描くことはできません。

とりあえず、今は雨が降っていないので出かけることにしました。
目指すは町営のラベンダー園です。

町営のラベンダー園(帰りに撮った写真)
町営のラベンダー園(帰りに撮った写真)

こちらもファーム富田に負けない大規模な農園です。

麓にはマリーゴールドなどの花が植えられており、斜面に沿って山の上までラベンダー畑が広がっています。

マリーゴールド
マリーゴールド
ラベンダー畑
ラベンダー畑
ラベンダーのアップ
ラベンダーのアップ

花で「なかふらの」という文字が大きく書かれ、それがこの畑の目印になっています。

リフトで上まで登ることができ、冬場はスキー場になるそうです。

ところが、僕が行った時間には、まだリフトが動いていませんでした。
仕方なく、歩いて頂上に向かいます。

歩いて頂上に向かう
歩いて頂上に向かう

頂上には展望台がありました。
晴れていてば十勝連峰を一望できるはずなのですが、今日は雲に隠れてほとんど見えません。

展望台からの眺め
展望台からの眺め
晴れていればこんな風景
晴れていればこんな風景

展望台からは、奥の北星山の森林公園に行くことができます。

公園の案内板
公園の案内板
公園の中を歩く
公園の中を歩く

今日はこの公園で描ければいいな。
そう思いながら歩いていると、東屋を見つけました。

園内の東屋
園内の東屋

そこに座ってみると、杉林の原生林が見えます。
特筆すべき場所ではありませんが、ここなら雨が降っても大丈夫でしょう。

僕は東屋の下にイーゼルを立てて描き始めました。

描いた場所
描いた場所

この公園は訪れる人がほとんどいないのか、僕一人きりでした。

天気予報の通り、昼頃から雨が降り始めました。
ここまでは想定内でしたが、徐々に気温も低下してきました。
長袖のジャージを着ても寒いほどで、フリースも持ってくるべきでした。

しかも雲が厚くなってきたことで、徐々に辺りが暗くなってきました。

このまま描き続けたくないなぁ…。
宿に戻ってゆっくりしたいなぁ…。

僕の中で、そういう気持ちが膨らんでいきました。

結局、最後まで仕上げることを諦めてしまいました。
残りの部分は適当に白い絵の具で埋めてごまかし、全体的に霧がかかっているように見せました。
明らかに手抜きであり、僕自身でも、これはひどいな…と思う仕上がりです。

完成?した作品
完成?した作品

僕はがっかりしながら、山を下りてライダーハウスに戻りました。

すると、そこにはすでに一人の男性が休んでいました。
彼の名前は真鍋さんといって、自転車で北海道を回っているそうです。
年齢を尋ねると、思っていたよりも高齢でした。

「今日は、ラベンダー畑を見るつもりだったんです。でも、天気がこんな具合でしょ。
 せっかくだから、晴れた日に見たかったんですけどね」

彼はそう言って、残念がっていました。

「でも、今は雨が降っていないようですよ」と、僕。
「そうですね…じゃあ、行ってみますか。せっかくだし」

彼は出かけて行き、僕は宿で少し眠りました。

それから、恒例のメロンを頂くことにしました。
ここに泊まるのも今日が最後で、明日は美瑛に移動するつもりです。
最後の記念にと、小さなスケッチブックにメロンの絵を描いて、店の人に渡しました。

お礼のスケッチ
お礼のスケッチ

「ずいぶんお上手ですね」

店員は喜んでくれました。
まあ、これが本職ですから。 

夜になると、ときおり雨が激しくなってきました。
僕はその中を歩き、温泉とレストランに行きました。

夕食
夕食

 

次の日に進む→ 7月28日(木) 富良野→美瑛(移動日)

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